オンライン・ジャーナル形式(J-Stage上で公開しています)
本特集は、核エネルギーの軍事利用と「平和利用」双方の問題点を直視し、核・原子力への依存から脱却することを志向する世界的な動きを踏まえつつ、現代と将来の平和の課題を明らかにすることを目的としている。
特別寄稿
核兵器禁止条約と市民社会の役割 川崎 哲
依頼論文
1 NPTの不平等性と核兵器禁止条約の論理—秩序/無秩序,平等/不平等 佐藤 史郎
2 公害事件としての福島原発事故—被害総体の可視化から賠償,復興政策の見直しへ 除本 理史
3 「反核」「平和」と原爆被害をめぐる言説 中尾 麻伊香
投稿論文
(特集)
1 反原発運動における女性の役割——仏プロゴフと三重県芦浜の事例から 吉井 美知子
2 核の「平和利用」と開発主義——3.11後の「復興」は何を担ったのか 鴫原 敦子
(自由論題)
3 国際刑事裁判所をめぐるアフリカ連合の対外政策の変容—アフリカの一体性と司法化の進捗からの考察 藤井 広重
書評
1 グローバル・フォールアウトをめぐる核超大国と反核平和運動の攻防 Higuchi, Toshihiro, Political Fallout: Nuclear Weapons Testing and the Making of a Global Environmental Crisis. Stanford: Stanford University Press, 2020. 高橋 博子
2 民衆運動の可能性と研究者の責務:「見えない恐怖」の中で何を見るのか 若尾祐司・木戸衛一編『核と放射線の現代史 開発 被ばく 抵抗』昭和堂,2021年 平林 今日子
第57号のオンデマンド印刷版は、2022年3月に発送予定です。お申し込みはこちら